はじめに
たとえばGetting Things Done (GTD) という名のタスク管理手法、聞いたことはあるけれども中身は良く知らない、そういったものを詳しく知りたいと思って、あなたは本書にたどり着いたのかもしれない。その目論見は外れることなく、本書ではGTDをはじめとする様々なタスク管理手法の概念が紹介されている。それにとどまらず『「超」入門』と掲げられたタイトルの通り、タスク管理手法以前の話題、タスク管理で出てくる基礎用語やツールに関して、やはりそれらの概念が説明されている。だがそれらよりも大切なのは、タスク管理は万能薬ではないという事実であって、これを人間の不完全性・不合理性の観点から示しているのが本書のポイントである。「『自分のトリセツ』で人生の舵を取り戻そう!」とは本書オビにある言葉だけど、取り戻せるのはたかだか舵だけであること。そして、舵を操って向かう先はタスク管理手法によってではなく、あなた自身で決めなくてはいけないということ。
- はじめに
- ひとつめの軸:言葉(概念)を道具として使えるようになること
- ふたつめの軸:人間の不合理性
- おわりに