雛形書庫

An Unmoving Arch-Archive

Short Reflection 2022

年末なので森田さんの振り返りをじっくり読んだ。 長編なので長い休みに読むくらいがちょうどよい。 『読む・打つ・書く』 1 しかり、こうして先人の記録が読めるのはありがたい

anemone.dodgson.org

読んでいるうちに心に浮かんでくる仕事の教訓がある: これらがどれだけ一般化できるのかわからないけど、自分でも気をつけたいと思った。

  • 端々に登場する運の要素 2
  • 労働時間が長すぎるのはよくない(これも結局は運次第)
  • 精神衛生や健康は仕事より大切
  • 自分の価値観や原則にあわないことをするとダメさが出る
  • 価値判断が自分でできる仕事をする

課外活動について。 趣味プロジェクト、座学/読書、コード読み、(競技プログラミングはまあ別として、)英語もそうだし、ここで挙げられている領域に自分もいることが多い。 そこから得られる教訓は「小さい活動をもっとたくさんやる」、たとえば読書会とか小さいプロジェクト、もくもく会といったところ。 いわく「友達となんかやる方がいい」。 書かれている通りこれらが週報やポッドキャストで裏付けられるならば、それは自分にとっても確度の高い話であろう

ここで最後に言われているライフハック/メタスキル、森田さんは「年を取って自己啓発にかぶれた(と見ることもできる)」とあるけれど、個人的には最近よりもむかしのほうがその手のものを重視していたし、そういう類の本をよく読んでいた 3。 かといって今がバンカラ野郎かというとそうでもない。 「パッショネイトバンカラ野郎を気取るには期待値に対し素の実力が足りない」の一節は我が身にもしみるのだ

官僚的なものごとについて。 最近のじぶんは『UNIXという考え方』でいわれている "第2のシステム" を作ることは多少はうまくなったのかもしれないが、しかし同書によればこの第2のシステムはやがて第3のシステムに置き換えられていくという。 いずれ消えゆくシステムづくりばかりがうまくなることを憂うべきか、しかし第3のシステムを作るためには、「最初に他の二つのシステムを作るのだ。それ以外の方法はない。(同書p. 43)」 最後のシステムへと至る道、その過程にあるシステムをさっと作れるようになったことをあるいは喜ぶべきか。 どちらに転ぶかはもう少し経ってみないとわからない。


そういえば自分もツイートの下書き 4 に森田さんのブログから引用したつぶやきを残していたのだった。さすがにネガティブすぎたかと思ってツイートしなかったような、そんな理由で結局お蔵入り

「舵とりの努力はするつもりだけれど、思うようにならない前提で人生設計しないと危険に思える。」先人の知恵は参考になる 2017 Review - 2017-12-31 / steps to phantasien

この一節を含む段落を引用すると以下の通りだけど、ここにある「自分のやってきたこと(やってこなかったこと)のツケを払うフェーズ」というのは、自分でも知らない間にそういう事態になっているのかもしれないな、と感じた。

日々の印象として、自分のやってきたこと(やってこなかったこと)のツケを払うフェーズに入ったな、と感じた。良くも悪くも、これからさき自分の積み重ねの慣性から大きく舵を切るのは難しくなるだろう。舵とりの努力はするつもりだけれど、思うようにならない前提で人生設計しないと危険に思える。

――2017 Review - 2017-12-31 / steps to phantasien


そういえば音声メディアの振り返り 5 では書いていなかったけど、今年聴くようになったポッドキャストのひとつにプログラム雑談があった。 基本的にはkarino2さんが一人で話すポッドキャストだけど(毎週更新があってありがたい)、森田さんがゲストに出ていた回が何度かあったのをきっかけに聴きはじめた。 ポッドキャストとは別にkarino2さんのブログ記事を読んで、この12月は作業ログをまねて試していた。 自分も日々の記録取りには未だ試行錯誤がある

karino2.github.io

箇条書きの粒度としては一日がだいたい多くても5個くらいの粒度になるように書く。」とあるけれど、自分の環境では毎日5個以上のやったことが出てきてしまった。 書きの粒度は確認すべきとはいえ、これは細切れのshallow workをやっているのではないか、という気付きがあった

そしてこれもまた別の話になるけど、参加しているとあるDiscordサーバーでちょうどタスク管理の話題が出ていて、自分が紙とペンで普段の仕事をこなしていることに改めて気付いた。 かつてはチケット管理にRedmineを使っていたけど、いまではそうした仕組みが使われることもなく紙とペンで物事が片付いていく。 この現状が過去と比べてよい方向性なのかどうかはわからないが、とりあえず本質的な仕事をすべきだと思った


他、まだ言葉にならないところ:

思考の飽和点、自己内観における錯覚(いずれもThink clearly 最新の学術研究から導いた、よりよい人生を送るための思考法)、終わらない準備期間(限りある時間の使い方)、迷いを抱えながらも次の手を打つこと(Rebuild: 324: Trust Comes First (rui314)退屈の認め方|あらB|note